お花屋さんで買える有毒植物-春編(1)

こんにちは、麻殻です。突然ですがこれは自室前のベランダの写真です。お花がいっぱいですね(?)
そしてまたまた突然ですがこの写真の中に“毒を含む植物”はどれくらい映り込んでいるでしょう?


答えはほとんど。
ビオラ(小さいパンジーみたいな花)等が色々寄せ植されてる鉢は母の趣味、それ以外は私が趣味で購入して育てているいわゆる毒花がほとんどです。私が育てている中で無毒なのはネモフィラとワスレナグサ位でしょうか…


ご家庭でペット(特に犬猫)を飼われている方でお庭や散歩中にペットが植物をうっかり誤食されて重大な事故に繋がったり、最悪大切なご家族を亡くしてしまったり…
人体に有毒とは知らずに採取した植物の切り口素手で触ってしまい、皮膚の弱い人なんかは特にかぶれたりただれたりの怪我を負ってしまったり…あとは似ている無毒な植物と誤認しての誤食による事故、等さまざまなリスクを少しでも回避することに繋げられたら、と思っての執筆です。
ほとんど私の育てている植物のみの紹介になりますが、読んで頂けましたら幸いです。
注意:タイトルにもあるように今回紹介する植物たちは園芸品種として花屋等で購入出来るものたちです。この記事から興味を持って購入、栽培するのは個人の自由ですがリスク管理も個人でしっかりと行ってください。


少しお堅い注意書きを挟みましたが適した環境下でしっかり面倒を見ればどれも素敵な花を咲かせてくれます。素敵な花言葉だって持っています。お花は可愛いですからね、ガーデニングはいいぞ。
では長い記事ですがどうぞお付き合い下さい。

アネモネ/ラナンキュラス

アネモネ(八重咲き)

ラナンキュラス(イカロス)

どちらも同じキンポウゲ科の花で、花期もほぼ同じ。
有毒成分も同じ「プロトアネモニン」、注意すべき点も同じなのでまとめて紹介します。
逆に違いってどこ?となると思います。アネモネとラナンキュラスの違いは花弁の有無。実はアネモネの方は花弁に見えて萼なのです(一重咲きの品種が特に分かりやすいかなと思います…)

(ラナンキュラスは私の育ててる品種がよく見るのとはまた違うので念の為画像をお借りして貼っておきました)

注意点はヒトの場合は切り口を素手で触れない、ペットの場合は誤食させないことです。
全草に毒を含み、葉や茎を切った際に出る汁に触れるとかぶれ(火傷)や水疱を引き起こす場合があります。花瓶に生けるためなどに切り取る場合は切り口に触れない、触れる場合はゴム手袋をする、など気をつけましょう。
ペットの場合も触れさせないのはもちろんやはり口に入れさせないことが一番でしょう。
プロトアネモニンは心臓毒でもあるため中毒を起こした場合の症状は流涎、嘔吐、運動失調、不整脈、痙攣、などで命に関わる場合もあります。人間が口にすることはまずないと思いますが小さい子だとかは目を離さないようにしておいた方が吉。
それと犬猫は球根で育つ植物の傍には近付けないようにしておくと事故を防げる確率が上がります。(玉ねぎ与えちゃいけないとか有名な話ですね)

クリスマスローズ

こちらもキンポウゲ科。
有毒成分は全草に強心配糖体のサポニンやヘレブリン、樹液には空気に触れると先ほど紹介したプロトアネモニンに変化する成分も含んでいます。
注意点は基本同じです。切り口を素手で触れないこと、誤食しないこと。
クリスマスローズという名前からは想像がつきませんが、実は戦争史における最初の化学兵器としてクリスマスローズの毒が用いられた、という言われもあります。学名のHelleborusもギリシャ語で「食べると死ぬ」という意味の合成語になるようです。

パンジー/ビオラ

スミレ科 植物に詳しくない人でも知っているようなお花。
なんなら無毒と思われるパンジーやビオラにも実は毒があります。
有毒成分はビオリンを主として数種類。ヒトの場合エディブルフラワーとして多少なら食べられますが、犬猫にとっては神経毒として作用するため誤食に注意が必要です。

ルピナス

花の咲き方から「昇り藤」の別名もあるマメ科の植物。
有毒成分はルピニンなど。全草に含まれ、特に種子に集中しています。
元々無毒の品種だったり、減毒されていたりで食用にされているルピナスの種子もありますが園芸品種としてのルピナスは大抵有毒のため、動物はもちろんヒトの場合も誤った知識からの誤食による中毒が多いようです。
注意すべき点は前述の通り誤食。消化器症状や神経系、循環器系の症状を引き起こしますがいずれも致死的なものではありません。ですが小さい子やペットの場合そうとは限らないので注意が必要です。


そろそろ2000字らしいので一旦区切ります。続編でも様々な子を紹介しますのでどうぞよしなに!

あさの

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