CD,DVD分光器を使って光合成色素が吸収する色を調べよう!!

始めに

みなさん始めましてゼパムです今回はCD,DVDを使って分光器をつくって光合成色素が吸収する色を調べてみようです。またなぜCD,DVDで光を分光できるかや分光器の歴史など説明出来たらいいなと思います!では行きましょう。

分光器の歴史

1666年にニュートンがプリズムで太陽光を分光する実験を行って、白色が色のスペクトルに分かれることを発見しました。1802年ではフラウンホーファーがプリズムで太陽光を分光したときに、スペクトルに暗い線が現れることを観測し、これらの線はフラウンホーファー線と呼ばれています。後に元素の吸収スペクトルと関係することがわかりました。1859年にキルヒツホフとブンゼンが初めて分光器を製作しました。炎で熱した物質が特定の波長の光を放出することを発見しました、これを利用して新元素のセシウムやルビジウムを発見しました。1870年代にはローランドが回転するグレーティングでプリズムよりも高い分解能の分光器を開発しました。グレーティングは、多数の細かい溝が刻まれた金属板で、回折現象によって光を分散させます。20世紀以降は電子技術やコンピューター技術が発展していき、分光器に様々な種類が用途によって開発されました。例えば紫外可視近赤外分光器、分光蛍光器、モノクロメーター、ポリクロメーター、スペクトロメーターなど様々な種類があります。

分光光度計とは?

そもそも分光光度計とは、1940 年代に製品化され、古くから市販されている分析装置の一つです。分光光度計は光を利用した分析装置です。一般的な分光光度計で測定可能な波長域は、可視領域 (380-780nm) と、紫外領域 (200-380 nm) です。真空紫外領域(200nm 以下)や近赤外領域(780nm 以上)を測定する分光光度計も製品化されています。分光光度計を用いることで、溶液試料における定量分析や光の波長ごとの吸光度をプロットした吸収スペクトルの取得が可能です。また、固体試料においては、透過スペクトルや反射スペクトルを測定することができます。

基本原理

測定を行う際の基本原理は以下のようになります。光源から測定に用いる波長の光を回折格子によって単色光に分光し、試料に入射(試料への入射光強度:I0)させます。試料はセルと呼ばれる容器に入れて装置に設置します。試料を透過した光の強度 (I) を光電子増倍管やシリコンフォトダイオード等の検出器で検出します。分光光度計ではこれを透過率もしくは、吸光度に演算し表示する機能を有しています。一般には固体試料の測定時に透過率を、溶液試料の測定時に吸光度を使用します。透過率( %T) はI0,Iを用いて式1によって算出します。式2 はブーゲの法則もしくはランバートの法則の名称として知られる式で、吸光度A と試料濃度c の関係が示されています。

%T =( I/I0) x 100      ・・・(式1)
A = log10(I0/I) = εc l     ・ ・・(式2)

式2中のl (単位:cm)は光束が試料中を通過した光路の長さ(光路長)です。εはモル吸光係数 (単位:l mol-1cm-1) と呼び、その物質が特定の波長においてどの程度、光を吸収するか指標となる値で、物質固有です。光路長1 cm における目的物質1 mol/L あたりの吸光度換算値と言い換えることもできます。同一の光路長のセルを用いた場合、吸光度A と濃度c の間には、単純な比例関係を示し、この関係を用いることにより定量分析を行います。これを利用した分析法のことを吸光光度法と呼びます。

(1)シングルビームとダブルビーム
分光光度計は、測定目的に応じて様々な光学系が用いられています。例えばシングルビーム(単光束)方式とダブルビーム(複光束)方式があります。シングルビーム方式は、分光器で分光された単色光がそのまま試料に照射され、検出器に入るものを指します。。しかし、光源のゆらぎ等に起因する装置のドリフト(単位時間当たりの測光値の変動)の影響が生じやすく、精度を必要とする測定や多検体試料の測定には不向きです。ダブルビーム方式は、分光器で分光した単色光をハーフミラー等で試料光と参照光に分岐させています。試料光は試料の吸収測定に用い、参照光は装置に起因するドリフトの補正に用います。ダブルビーム方式の分光光度計は、長時間の測定においてもドリフトの少ない安定した測定が可能です。

(2)シングルモノクロとダブルモノクロ
単色光に分光する分光器のことをモノクロメーターと呼びます。シングルモノクロ方式は1つのモノクロメーターを備えた分光光度計になります。一般的な分光光度計はシングルモノクロ方式になります。溶液試料の測定をする際にはシングルモノクロ方式のタイプの分光光度計で十分ですが、吸光度が高い溶液試料の際にはダブルモノクロ方式の分光光度計が推奨されます。に示すとおり、シングルモノクロ方式の分光光度計においては、高い吸光度領域にて、吸光度の直線性が得られません。一方、2つのモノクロメーターを備えたダブルモノクロ方式の分光光度計においては、良好な直線性が得られています。吸光度が高い領域では、試料を透過した光量が少ないため、検出器は微弱な光を検出する必要があります。シングルモノクロ方式においては、分光しきれていない目的波長以外の光(迷光)の影響が生じやすいため、微弱な光を検出することに適していません。一方、ダブルモノクロ方式においては、より波長純度の高い単色光を照射することができるため、迷光は少なく、目的の波長の光を高い吸光度まで精度良く測定できます。分光光度計の仕様にもよりますが、シングルモノクロ方式では、吸光度が1.0 を超える場合には、検量線の直線性を確認することが望ましいです。可能であれば、希釈等を行い、高い吸光度における定量分析は極力避けるべきです。溶液試料の場合、希釈操作によって試料の吸光度を調節することができますが、通常、希釈ができない固体試料の場合、試料そのものの透過・反射特性を得る必要があるため、ダブルモノクロ方式の分光光度計が特に重宝されます。

吸光光度法は、試料溶液をあて、その光が試料を反射する際の、対象となる物質による光の吸収の程度、すなわち吸光度を測定することにより、その物質の濃度定量的に分析する方法です。

なぜCD.DVDで光を分解することが出来るのか?

1) ディスク表面の微細構造

CD や DVD のデータ記録面には、細かい縦

長の突起が同心円状に並んでいます。突起 部分を「ピット」と呼び、突起のない平らな部 分を「ランド」と呼ぶ。このピットの並び方を 調節することで、ディスク表面には音楽や映像 の情報が記録される。この情報をプレーヤーで 読み出すときには、ディスク表面にレーザー光 をあてて、ピットの数・長さ・間隔等を細かく 探査する作業が行われています。

ディスク表面の虹模様を理解する鍵は、ピッ トとランドが規則正しく並んで出来る「同心円 状」の縞模様にある。ディスクに光を当てる と、ランドの部分からは光が強く反射される。 一方、ピットの頂点、およびピットとランドの 境界部分は、表面が局所的に傾き歪んでいるた め、光が乱反射してしまう。よってディスク表 面全体には、光を「強く反射する」縞と「あま り反射しない」縞が、互い違いに隣り合って同 心円状に分布する。この同心円状の縞模様が、 通常の回折格子と同様に「光の回折」を引き起 こすため、CD 表面には虹模様が観測されます。

2) ディスク表面での回折条件光の回折とは、光の波動特性に起因した現象である。波は一様な媒質中を直線的に伝搬する。しかし媒質中に(光の波長程度の大きさの)障害物があると、光の伝搬方向は直線から大きく外れ、障害物の背後に回り込んで進むことがある。この直線軌道からのずれを「回折角」とよびますし。さらにこうした障害物が周期的に配列された中を光が伝搬すると、複数の回折された光が互いに干渉しあい、ある特定の方向で強め合う(または弱め合う)。光ディスク表面の場合も同様で、周期的な四凸が回折と干渉を引き起こすため、反射光はある特定の方向で強め合う。またその原理を利用したのが分光光度計です。

作り方

材料
大小の箱      DVDかCD一枚

道具
ガムテープ     分度器        定規       カッター(指を切らないように気を付けてください)

① 小さめに段ボールの上をきりとる


② 小さめの段ボールの端をDVDなら30度CDなら60度で切り取る


③ 小さめの段ボールの傾斜に蓋をしDVD「CD」を張り付ける


④ 大きめの箱に除き口を作る


⑤ 大きめの箱の上に幅3~5mm程度の穴を開ける


⑥ 大きめの箱の真ん中に土台を置く


完成

では光合成色素が吸収する色を見るために光合成色素を抽出しましょう

材料
アジサイの葉      無水エタノール

道具
乳鉢          漏斗         小さいビーカー

手順
① アジサイの葉を乳鉢に入れます


② すりつぶし無水エタノールを加える


③ ろ過する
④ 分光器の光差し込み口に乗せる
⑤ 観察する(一枚目が太陽光、二枚目が乗せた場合)
 

左の写真が太陽光右の写真が光合成色素を乗せた場合

今回の実験で光合成色素(クロロフィル)は赤色と青色の光を吸収する事が分かりました。


なぜ吸収するかと言いますと紫外線を吸収して葉緑体のチラコイドで光合成をして余剰なエネルギーの波長の長い赤色を放つからです。
以上でおわりますまた次回おわいしましょう。


≪≪ 戻る